癌ですけど、いいですか?

癌でも、ふざけたことしたい。癌でも、爆笑したい。真面目なことも、馬鹿馬鹿しい事も全力でやりたい。いいですか?

ガンコちゃん、リアルに忘れられる

3月9日 投薬前の診察


先生「まだ、細胞の結果が来ないね。うーん…。忘れられてる気がする。改めて、催促を出そう。」


そんなことがあるんか!


テロリストガンコちゃんったら、いいきみだわ。

自分にばかり血管を集めて、ブドウ糖も集めて、

私の体では注目を浴びていたくせに、

北海道の病理室で無視されてるんかい!

おーほほほほほ。ざまーみろだわ。


治療薬は変わらないし、

誰が見ても恐ろしい増殖力だし、

今日の戦い方が変わらないなら、いいっすよ〜


先生「きみのは本当に猛スピードで細胞分裂してるから、リンパ節の中心部分が溶けちゃってるね。だから針の検査では出なかったんだね。自分のスピードに追いつけなかったんだな〜。転移しても、塊に見えないからPETだと見つけづらいかもね。まぁ、転移は無さそうだけど。」


じゃあ、なぜ、PETさせたんよ…。

まぁ、楽しかったけど…


先生「ただ、このPETの画像だけどさ、骨髄がちょっと色づいてるの…。ヤダネ!」

私「え?ヤダです!転移?転移?!」

先生「うーん、ここはもう分かんない。」

私「分かんない!!?え?分かんない!?」

横の実習生もびっくりしてますよー!先生ー!部長でしょー!!


まぁ、確率統計の答えはあるけど、真実は分からないってやつですね。しゃーない。

嘘のない人です。分からないことは分からない。


先生「とにかく、抗がん剤は相性が良ければ、よく効くはず。こんだけ早いんだから。」

私「細胞分裂期の細胞だけに効く薬だからってことですね。」

先生「そうそう、それ。増殖力の強い細胞は分裂期の割合が大きいわけ。

K i67ってやつね。あなたのは忘れられて、まだ分かってないけど、おそらく高いはず。」

私「その数値が高いということは、

分裂のスピードが早いから、性質が悪いと言えば悪いけど、

薬はよく効くってことですね。なるほど〜、すごいな〜。」


数値が高かったら、抗がん剤がすごく効く。

数値が低かったら、転移してもゆっくりだから検査で見つけやすい。

よしよし、どっちでもいいや!


先生「こいつは回復するのも早いだろうから、回復の隙は与えずに行こう。よくある3週間じゃなくて、2週間で行くよ!」


え?回復期なし!!私、ボロボロ確定じゃん!


先生「あなたが回復しているということは、がん細胞も回復しているから。だから、弱っているうちに、ドンドンやります。折角、休職してんだから、いけるいける。ジーラスタは毎回やるから安心して!」


どひゃー。こりゃ計画を考え直そう。

無理はできないぞ〜。

ジーラスタってそんなに凄いのか。あとでググろう。

(ジークジオンを思い出す私は昭和の女)


「吐き気止めはどうしようかな?車酔いするタイプ?」

はい。酷いですよ。

「つわりは酷かった?」

はい。産むまで吐いてました。激痩せっす。

「女性の方が、吐き気って出やすいんだよね。

うわぁ、三拍子揃ったね!じゃあ、副作用はひどいな。

吐き気止めはMAXでいこう。栄養取れなかったら3週間に変えるけど、できれば2週間で君のは行きたい。

あと抗がん剤は第3世代で行くから。」


なんだよ、第3世代の薬って。

EXILE的な?あれは三代目か。

お笑いの第3世代ならわかる

ダウンタウンウッチャンナンチャンとんねるず

おお、素敵💕撃ち込まれたい💕


先生「今度会うのは2週間後だからね〜。」

ええ、寂しいです。先生に会えない間にいっぱい勉強します。

何とか吐かないようにして、2週間ペースで行きたい。


いざ、化学療法室へ!!